京阪 「コンフォート・サルーン」3000系と、中之島駅 (平成20年11月23日ほか撮影) (平成21年8月21日掲載)


 平成20年10月19日に開業した、京阪中之島線。そして同日、「コンフォート・サルーン」と名付けられた、3000系がデビューしました。
ここでは、その3000系と、開業約1ヶ月後の中之島駅ホームをレポートします。
(撮影日: 無印・・・平成20年11月23日, ◇・・・平成20年12月20日, ☆・・・平成21年1月3日, ※・・・その他 )


「コンフォートサルーン」3000系  
八幡市駅を通過する3000系快速急行

この「コンフォート・サルーン」3000系は、通常、中之島駅〜出町柳駅の快速急行で、運用されます。

中之島駅に停車中の、「コンフォート・サルーン」3000系車内

2+1列の、転換クロスシートが並んでいます。なお、車端部はロングシートがあります。
正月ダイヤでは、快速急行が運転されない(*1)ので、急行運用に就いていました。(*2
(左:滝井駅〜土居駅, 右:香里園駅)

正月ダイヤで、淀屋橋駅に顔を出す3000系(*2
急行運用のため、前面の種別灯は片方しか点灯していません。

 


 京阪3000系は、前述の通り、中之島線開業日である平成20年10月19日にデビューした車両です。
前面デザインは「月」をイメージして円弧を用いています(*3)。また、車体上半分の紺色は、水都中之島と古都京都の伝統と格式をイメージし、銀帯と下半分の白色は、都市のきらめきや石庭における川の流れをイメージしています。


中之島駅 すべて平成20年11月23日撮影
トンネル終端部分。
シールドマシン(†1)を模したオブジェがあります。

「この先も延長したい」願いかも知れません。(†2
ホーム端近い場所にあった、基準点。

「中之島高速鉄道」とは、この中之島線における、第3種鉄道事業者(†3)です。
2番線に快速急行が入ってきました。 こちらは1番線。
区間急行が発着したりします。
中之島駅の駅名標 写真はありませんが、中之島駅は1番線,2番線と、渡辺橋駅側に切り欠きの3番線があります。


 京阪中之島線は、鉄道空白地であった中之島(特に西部)のアクセスのために開業した、新しい路線です。 とは言っても、中之島西部は、まだ再開発の途中であり、利用者は当初の予定を大きく下回ってしまっています(†4)(†5)。 しかし、現在も再開発は進められており、また、既存地下鉄駅との連絡通路開設により、乗客増が期待されます。また、この中之島線開業により、20年以上も動きのなかった、「地下鉄なにわ筋線」計画も動き出しています(†6)。 ワタシの個人的意見としては、とりあえず西九条駅への延伸を期待したいところです(†7)。



*1 : 正月ダイヤは基本的に、特急,急行,普通のみの運転となる。
*2 : 通常ダイヤでも、早朝深夜、ラッシュと昼間の移行時間帯に、淀屋橋駅発着や快速急行以外の運用がある。
*3 : 円弧型の種別灯が目立つが、前面上辺も円弧になっており、実際の車体断面より盛り上がっている。


†1 : トンネルを横に掘り進めるためのマシン。写真のようなカッター部分全体が回転して円筒形に地面を削り進む。その直後で壁面にセグメントをはめ込んで、トンネルが出来上がっていく。
†2 : この先、西九条を経由してUSJ,新桜島への延伸計画がある。
†3 : 線路のみを所有して、列車の運行はしない鉄道事業者。ちなみに、線路を借りて運行を行う事業者を「第2種鉄道事業者」、線路を所有してその線路上で運行をする事業者(つまり、通常の鉄道事業者)を、「第1種鉄道事業者」という。京阪電鉄は、中之島線に関しては「第2種〜」、その他の線については「第1種〜」である。
†4 : 平成21年5月の発表によると、開業後半年の乗降客数は、当初見込みの3〜4割である400万人程度にとどまっている。
†5 : また、線内のそれぞれの駅が、地下鉄の既存の駅から少し離れていて、乗り換えも不便である事も、乗降客が伸び悩む一因である。(ただし、この件は、乗降客見込みに盛り込み済み、と思われる) 余談ではあるが、中之島駅は、JR新福島駅とそれほど遠くない距離にある。
†6 : 「地下鉄なにわ筋線」とは、中之島駅で接続予定。
†7 : 西九条駅には、JR環状線,JRゆめ咲線(桜島線),阪神なんば線(+近鉄奈良線)と乗り換えができる。つまり、USJや神戸方面との連絡が可能となる。



京阪電気鉄道のホームページへ行く

京阪電車中之島線のページへ行く



「元特急1900系サヨナラ運転と、現特急車「エレガント・サルーン」」へ移動する

「京阪の「シティ・コミューター」たち」へ移動する


鉄道写真のページ「北近畿編」もくじに戻る










参考文献:ウィキペディア