100万人都市の中の秘境駅 (平成16年11月21日撮影) (平成18年1月13日掲載)

人口100万人を超える神戸市内にある、秘境駅「菊水山」。
六甲山系に挑む神戸電鉄を象徴する駅であったかも知れません。
実質、ハイキング客のために存在していた駅も、平成17年3月25日限りで休止になりました。

菊水山駅の1駅手前、「鵯越」(ひよどりごえ)駅

相当、山を登ってきたところにありますが、この付近までは住宅地となっています。

この、「鵯越」という地名は、源平合戦に於いても有名です。
菊水山駅、そして菊水山へ通じる六甲全山縦走路は駅(湊川方面ホーム)の横(裏)を通ります。
鵯越駅から続いていた道(階段)

来た道を振り返って撮影。

六甲全山縦走路とは、須磨浦公園から宝塚へ続く、ハイキング道(途中、市街地区間有り)のことです。
途中、鵯越駅〜菊水山駅〜菊水山を経由します。

また、菊水山山頂から、鈴蘭台駅へ通じる道があるそうです。

(詳しくは、その筋の文献,ホームページをご覧ください)
下水処理施設の向こう、みどりの木々の中にあるものは・・・

神戸電鉄の架線柱である。
菊水山駅へ向かう階段。

本来なら、六甲全山縦走路(菊水山山頂方面)もこの階段を上るのですが、このときは、この先通行止めにより菊水山駅付近を通らないルートとなっていました。
菊水山駅より、鈴蘭台駅側にある、新旧のトンネル。(鳥原隧道)
ダムとの関連による、ルート変更と思われます。
こちらは、鵯越駅側のトンネル。
駅を通過する粟生行き準急列車。

湊川駅〜鈴蘭台駅は、急勾配のため、通過であっても、40km/h程度で走ります。
駅を通過する新開地行き準急列車

鈴蘭台方面行きのホーム

背後には、すぐ、山。
菊水山駅構内

多少、カーブしています。
ホームにある駅名看板。

その横に写っている時刻表には・・・載ってる数字が少ない。
駅を通過する、三田行き普通列車 菊水山駅構内

背後には、緑
駅入り口付近にある駅員詰所?と構内踏切

駅員詰所が最近使用されたのは、いつだろうか?
駅入り口付近から、景色を撮影

見えている鉄橋のようなものは、ダム工事用道路にかかる1号橋。
その奥に見える施設は、下水処理場かダム工事関連施設と思われます。

奥の高い位置に見える橋梁は、山麓バイパスと思われます。
菊水山駅から下る階段。

ワタシが数えたところ、122段ありました。

工事中のような柵は、六甲全山縦走路と思われます。
菊水山隧道から出てきた列車。

六甲全山縦走路は、このトンネルの坑門?の上(柵のある辺り)を通ります。
菊水山隧道の上あたりから撮影。
菊水山の中腹から撮影。(左)

ズームアップ(中)

電車が走っています(右)


・・・撮影中にケータイが鳴って・・・(泣)詳しくは下記参照
菊水山駅に停車した普通列車。 運行表には、「菊水山停車」の文字が。
鈴蘭台駅

沿線は、また、街となります。


 菊水山駅は、菊水山へのハイキング拠点として存在していたようです。しかし、利用列車の限定される菊水山駅よりも、普通列車は全列車が停車する、鵯越駅を拠点とすることが多くなっていったそうです。実際、菊水山登山道の急斜面(急階段?)と比較すると、鵯越駅〜菊水山駅は準備運動といった程度だったように思います。・・・ワタシは、急用が入ったため、菊水山制覇か、菊水山駅の利用(乗車)の選択を余儀なくされ、泣く泣く中腹で折り返しましたが・・・。

 神戸市は、大阪湾と六甲山系に挟まれていて、南北を走る場合は、鉄道、道路ともに勾配が絡んできます。この、神戸電鉄の場合、地下の湊川駅を出ると、50パーミルが連続する勾配が始まり、それが、鈴蘭台駅付近まで続きます。その急勾配を登って行きつつも、鵯越駅付近まで住宅地といったところを走るのですが、鵯越駅を境に、山の中を走るようになります。そしていくつかトンネルを抜けると、また、周辺に住宅が現れ、程なく鈴蘭台駅に到着します。

 余談ではありますが、神鉄有馬線・三田線の鵯越駅〜道場南口駅,有馬温泉駅、そして粟生線鈴蘭台駅〜藍那駅は、すべて神戸市北区に属しています。また、粟生線藍那駅の次、木津駅〜押部谷駅は神戸市西区に、有馬線鵯越駅の手前、丸山駅と長田駅は神戸市長田区、湊川駅と(神戸高速)新開地駅は神戸市兵庫区に属しています。神戸電鉄は、“一般に知られている神戸”のような場所はほとんど走りませんが、路線のほとんどが神戸市に存在しています。(神戸市北区が広すぎるという話もある・・・JR福知山線道場駅も神戸市北区にある・・・「神戸市内の駅」という指定から外れているが)

 神鉄にはもう1つ、休止駅が存在します。有馬線有馬口駅〜有馬温泉駅に「新有馬」駅があります。休止といっても、昭和50年6月15日から休止となったままであるため、事実上の廃止駅となっています。なお、現在でも、有馬温泉駅手前のトンネルに入る直前、右側にホームらしきものが残っています。


神戸電鉄

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