果たせなかった夢・・・旧国鉄阪本線(五新線) バス専用道
(平成16年3月6日撮影)(平成17年10月3日掲載)
明治時代にはすでに計画され、昭和初期に工事が開始されたものの、結局、鉄道として開通することのなかった阪本線(五新線)
その、なれの果てと言えるバス専用道を通るバスに乗ってみました。
(なお、本文は五條から乗車して城戸へ向かったように書いてありますが、実際は城戸からバスに乗車し、ほとんどの写真はバス後部窓から撮っています。また、場所については、撮影時刻や地図、他の五新線資料を参考に、推定しました。)
(写真無し) バスは国道24号沿いにある「五條バスセンター」から出発。 JR五条駅は、国道から若干離れているため、一旦脇道に入る感じで「五條駅」へ向かいます。 |
(写真無し) 「五條駅」を出たバスは市役所近くの本陣交差点で、国道168号に入ります。 この先走るバス専用道は、国道168号と、ほぼ併走しています。 |
「県立五條病院前」と「専用道霊安寺」の間にある専用道入り口。 夜間はおそらく閉門するものと思われます。 |
「向霊安寺」付近と思われる 踏切の遮断機を動かす機械が見えます。 ・・・使用されたことがあるのだろうか? |
「上柏原」 一般道との交差部分の鉄柵は、一般道から大型車が右左折できないようにするための柵だそうです。 専用道にはこのような柵が多く有ります。 |
「専用道生子(おぶす)」の少し手前くらいと思われる。 手に取れそうな所に梅が咲いている。 |
「専用道生子(おぶす)」 この先のトンネルは「生子トンネル」 また、トンネル入り口の上にあるガードレールは、国道168号。・・・つまりこの付近は国道より低いところを走っている。 |
「専用道神野(こうの)」 専用道をまたいでいる橋は、国道168号(写真外右側)から分岐した広域農道「フルーツロード」。 写真は残念ながら、ボケている・・・。 |
「賀名生(あのう)」の少し手前 車1台分しかない橋。 専用道に架かっている橋は、すべてこんな感じです。 |
「賀名生(あのう)」 この付近には、賀名生梅林や賀名生皇居跡、北畠親房の墓があります。 「阪本線(五新線)賀名生付近」はこちら |
「専用道大日川(おびがわ)」 ほとんど民家がありません・・・。 |
「専用道大日川」を少し過ぎたところ。 橋の下を通っているのは、国道168号・・・つまりこの付近は国道より高いところを走っている。 その向こうのトンネルは、「大日川トンネル」 |
「衣笠」 やはり、民家はありません・・・。 |
「専用道城戸」 ここだけは、駅舎(?)があります。 このすぐ先には、使用されないトンネル(写真中央)と、一般道に降りる道があります。 「阪本線(五新線)城戸駅」はこちら |
「専用道城戸」駅舎 国鉄時代からの建物。 国鉄バス時代は、駅員が居たそうです。 |
(写真無し) バスは、このあと、一般道へ降りていき、「西吉野温泉」に向かいます。 また、一般道へ降りて橋を渡ると、国道168号の「城戸」バス停があります。 |
阪本線の現状(平成17年9月現在)
旧国鉄バス阪本線は、JR移行とともに西日本JRバス阪本線となり、現在は奈良交通によって運行されています。
奈良交通バス 五條→専用道城戸方面 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
五條バ ス セ ン タ | |
五 條 駅 |
五 條 町 |
戎神社前 |
大川橋南詰 | 野 原 |
野原南口 |
県立五條病院前 | = | = | 専 用 道 霊安寺 |
== | 向霊安寺 |
== | 第二発電所口 | == | 上 柏 原 |
== | 専 用 道 生 子 |
== | 江 出 |
== | 専 用 道 神 野 |
== | 賀 名 生 |
== | 向加名生 |
== | 専 用 道 大日川 |
== | 衣 笠 |
== | 専 用 道 黒 渕 |
== | 専 用 道 城 戸 |
== | 西吉野温泉口 | むすばれ橋 | 西吉野温泉 | |
一般道 | バ ス 専 用 道 | 一般道 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
五條市 | 西吉野村 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
五條市(2005年9月25日から) |
JRから奈良交通への移行により、五條市内のバス停が、他の奈良交通バスと同じになり、また、昼間は、城戸から先、再び一般道に降りて「西吉野温泉」まで運行されるようになりました。
そして、バス停名のうち、国道168号に同名のバス停がある場合、「専用道」と頭に付くようになりました。また「向賀名生」が「向加名生」に変更されているようです(正式な地名がそうなっているため?)。
現在の運転頻度は、五條バスセンター発が6時台に2本運行されたあと、7,8,11,14,16時台に1本ずつ運行されています(8,11,14時台は西吉野温泉行き)。
専用道城戸,西吉野温泉発は、そのバスの折り返しで運行されているものと思われます。乗客数としては、専用道城戸発14時54分ごろ発のバスに乗りましたが、西吉野村内は、我々のほかは、1〜2人でした。
この状況を見ると、専用道経由のバスの、今後の存続は黄信号かもしれません。
ただ、早朝の本数が多い、という事実もあり、この時間帯はもしかすると、乗客が多いのかもしれません。可能性としては、専用道を通るため、渋滞の影響を受けにくいため、ラッシュ時は利用客が意外と多い、ということが考えられます。・・・あくまで推測ですが。
余談ですが、城戸へは、近鉄吉野線下市口からもバスが出ています。
「阪本線(五新線)城戸駅」,城戸から先(解説)はこちら
「阪本線(五新線)賀名生付近」,阪本線の沿線案内(解説)はこちら
奈良交通グループのホームページ
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